『続・ゆっくり、いそげ ― 植物が育つように、いのちの形をした経済・社会をつくる』(著・影山知明さん)
『続・ゆっくり、いそげ ― 植物が育つように、いのちの形をした経済・社会をつくる』が届いた!!!
読み終えました。
この本に出会えて良かった、強くそう思います。
目次です。
「査読版」へのまえがき
まえがき
第一章 植物が育つようにお店をつくる
第二章 種の話
第三章 土の話
第四章 一つ一つのいのちの形をしたまち
第五章 いのちをいかし合う組織
第六章と第七章の目次案
あとがき
まえがき の一番最初、冒頭です。
△を、▽に。
それがこの本を通じての、ぼくからの提案だ。
△は本の中で「リザルトパラダイム」と紹介されています。計画の達成、成果の実現が第一とされ、合理性が追求される、そのために成果は何か、最初に定義される。そんな枠組が経済のみならず、社会にまで、つまり、教育や医療等でも浸透している、と。
では、180度回転させた▽とは「プロセスパラダイム」。成果(リザルト)を先に定義せず、その過程に注力するやり方。
事業計画に基づいたお店づくりが旅程のある「旅行」だとすると、事業計画を手放したお店づくりは、行くあてのない「旅」だと言えるのかもしれない。
第一章 より
投信ブロガーrennyさんが、「学資保険」より「投資信託」を選んだ理由 | 東証マネ部!
こちらのインタビューの「電車の旅」「船旅」の喩えにちょっぴり近いものを感じました。
これに関連して印象的だったのがこの箇所。
目的と目標という言葉は、使い分けが重要だ。
目的は、疑問詞でいるならwhyに対応するもので、その取り組むの存在理由や意義に関するもの。一方、目標はhow muchに対応し、ある取り組みの進捗を測る際の目安。
第一章より
ここで挙げられた"why"。これはいくつかあって良いと思います。また、続ける過程で変わっていってもいいんじゃないか、とも感じます。もちろん、変わらなくてもいいのですけど。たとえば、ボク自身の「コツコツ投資」。資産形成は"why"の一つであることは間違いないのですが、「ええなあ」と感じられるような会社との関わりが増やせたらなあ、というのがじわじわと大きくなってそれが行動の変化につながりました。これくらい増えるかもなあ、という"how much"は持っていますが、これはどうにでも転ぶもの。
第一章は「植物」について、そうだったのか!という発見が色々とあり、刺激を受けました。
量の意味でも質の意味でも組織体の大きな部分が失われたとき、それでもそこに残ったいのちが生き続け、ときにはそれまで眠っていた別の能力を開花させたりしながら、失った分を補い、育ち直し、続けていく。
(略)個が個でありながら、同時に全体でもあるというようなあり方が必要になってくる。第一章より
「人を集めるには?」ではなく、「人が自然と集まるようなお店をつくるには?」―そう問うてみてはどうかと思うのだ。
続・ゆっくり、いそげ || クルミド出版 | カフェから生まれた出版社
こちらの本は amazon では売ってません。
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『ゆっくり、いそげ』は3年前に出会った本です。
とにかく、非常に強い刺激を受けた一冊でした。
46才になって最初に読んだ本がこの本で良かった、読み終えて再度、そう感じました。