試みは面白いが果たして?
NIKKEI NETの記事です。
知財戦略で投資先選定、トヨタ系運用会社が株式投信
トヨタ自動車グループの資産運用会社、トヨタアセットマネジメントは、知的財産戦略や研究開発戦略の優れた企業に投資する株式投資信託を設定する。特許に代表される知的財産や研究開発投資を評価することで、高いリターンを目指す。知的財産を前面に出した公募投資信託の設定は国内では初めて。11月27日から地銀や証券会社で募集する。
特許評価やコンサルティングを手掛けるアイ・ピー・ビー(IPB、東京・港、増山博昭社長)が、特許出願件数や他社による引用件数などから知的財産を定量化。「財務・収益」「研究開発」「特許出願」の3分野を分析し、企業価値が持続的に向上する企業を発掘する。
アクティブファンドのアプローチとして今まで無かったのが不思議のような気がします。(他にもあるのかもしれませんが)
面白い試みだとは思いますが、ファンドの投資先は結局、自動車、電機、精密機器、医薬品などの企業に落ち着くことは容易に想像されます。
パフォーマンスとしてはインデックスと良くて良い勝負、あるいは(おそらく割高に設定される信託報酬などの)コストの影響も出てインデックスにアンダーパフォームということになるのではないでしょうか。
結果として、考えられるのは運用会社が普通の投信より高めの信託報酬を受け取れる、「売り手に美味しい」商品となる可能性が高いように感じられます。
こうした見方を覆すような際立ったパフォーマンスを叩き出してもらいたいものです。いったいどんな信託報酬になるのか楽しみですね。
ボク自身日本株式については、アクティブファンドの方が好みですのでこうした試みを否定するつもりは全くありません。ただ、この類のアクティブファンドの「信託報酬」は調査にコストが掛かるなどのもっともらしい理由で高めに設定されることが多いように思います。それゆえ、信託報酬がどうなるか、もし1%程度の信託報酬が設定されるのならば積極的に評価したいと思います。(そんなことはまず有り得ないと思いますが)