<よりぬき>rennyの備忘録

投信ブログ「rennyの備忘録」の<よりぬき>を試験的に。過去、沢山のアクセスを頂戴したエントリを気ままにPick UP!

真の投資家教育

またmasaさんのブログ貯金生活。投資生活。のエントリを紹介させて頂きます。 銀行や証券会社は、「客が欲しがるもの」を提供しているという事実 実はボクも某SNSサイトの「投資信託」のコミュニティ(4,000人以上が登録しています。)に最近加入してmasaさん同様、愕然というか唖然というか、とにかくビックリしたのでこれに関連して何かエントリを書こうと思っていました。 一番の驚きは、毎月分配型の投信、分配重視の分散型投信を若い人が結構購入しているということでした。来月の分配金がいくらになるか、などのコメントが多く見られます。どんな投資をするのか、自由といえば自由ですし別に文句もありません。ただただ驚きました。「人気があるみたいなので、最初の投信はインド株にしてみました」とか「購入者増→純資産額増→分配金増かな?」とか驚かせてくれます。 masaさんはこのエントリで 金融商品を選ぶ上で「見せかけだけの有利さ」に惑わされないだけの投資家としての力量を身につけること。そして、そうした投資家を増やすために、「売り手側ではなく、投資家の立場に立った真の投資家教育」こそが必要なのだと思いますね・・・。 と締め括られています。 「投資家の立場に立った真の投資家教育」の必要性をボクも痛感します。 ところで、この「真の投資家教育」なるものは誰が供給するのでしょうか。 マネックス証券松本大社長は、IR説明会などで「マネックスは投資家教育に取り組みます」ということを強調されています。実際、マネックス・ユニバーシティを設立して「投資家教育」の事業を実践されています。講座内容の詳細を把握しているわけではありませんが、この講座では売り手論理をある程度排除した内容が提供されているものと想像しますが、売り手論理ゼロというわけにはいかないでしょう。試みとして大いに評価していますが、「真の投資家教育」にたどり着くのは難しいように思います。ボク個人としては、金融商品サプライヤーが「真の投資家教育」の担い手になるのは限界がある、と思っています。

マネー雑誌などの媒体はどうでしょうか。これも難しいでしょう。広告主の意向を反映せざるを得ず、投機心をくすぐる記事(売買を誘発させるような商品の記事)が紙面の多くを占めることは必然です。

結局、販売サイドから独立した担い手(=自分の主な収入源を販売側からのキックバックフィーとしていない)が「投資家教育」を提供し、投資家がそのサービスに対して対価を支払う、という流れが出て来る必要があります。
日本人の多くは、そんなサービスにカネなんか払えるか!証券会社(銀行)ならタダで教えてくれるぞ!と云って「カモ」になっている人なのです。
つまり、日本での「真の投資家教育」が現れるまではまだまだ時間が掛かると思います。

この議論の一番の問題は、「誰かが教えてくれる」「誰か教えてくれないかな」という姿勢にあるのではないか、と思います。上記のような現状ですので、自分で「学ぼう」「調べよう」という主体的な姿勢が大事なのだと思います。最近、こうした主体的な姿勢をお持ちの個人投資家のブログがドンドン増えているように思います。こうした蓄積が、もしかしたら「真の投資家教育」を日本に産み落とすのかもしれませんね。