<よりぬき>rennyの備忘録

投信ブログ「rennyの備忘録」の<よりぬき>を試験的に。過去、沢山のアクセスを頂戴したエントリを気ままにPick UP!

資産運用の相談をするべき相手

前回のエントリに続いてIntelligent-investor.netをきっかけに書きました。 金融機関による団塊世代の退職金運用獲得営業活動について思う このcpainvestorさんのご指摘には全く同感です。(FPの資格については、ボクはもう少しマイルドな意見ですが) この現状をめぐって、一つ不思議というか、残念というか、どうしてだろう?と思うことがあります。それは、数年前から2007年問題、シルバー向けビジネス、などワイワイ騒いでいたくせに(ボクの勤務先も騒いでいましたし、今もなお)、老後の基盤を確かなものにする資産運用関連のビジネスに目新しい新規参入がほとんど聞かれないことです。 この点に目を付けたベンチャーが出てきても不思議ではなかったようなのですが。 そういう起業家が少なかったのか、何か別の要素があったとか(こういう業界の参入障壁は非常に高そうですから)・・・ その一方で、金融機関の「販売員」ではなく投資家の「購買アシスタント」と呼べる、独立系のフィナンシャルアドバイザーの浸透度もいまひとつです。 結果として、団塊世代の方が退職金の運用相談の多くが銀行・証券会社に持ち込まれるということになりそうです。
では、日本の銀行・証券会社が資産運用の相談相手として適切でしょうか。ボクの個人的な答えはNo=相談すべきではない、ということです。「どうやって売るか」ということが最優先で「どうすれば顧客の役に立つか」ということは優先順位が低いのです。これは向こうがそういう商売だから致し方の無いことなのです。「銀行の言うことは間違いない」などという考え自体、何かの間違い、幻想に過ぎないのです。相談に行った方に責任があるとさえいえるのではないでしょうか。山崎元さんが「売り手の得は買い手の損」は不滅の真理、と著書でご指摘ですが、全くその通りです。

では、誰に相談すべきなのでしょうか。
cpainvestorさんが書かれているように、信頼できる独立系のアドバイザーが周囲にいなければ家族で一緒に考える・学習する、というのは良いかもしれません。団塊ジュニア世代は彼ら自身退職金以前に資産形成を考える必要がある、と思いますから。親子のコミュニケーションにもプラスかもしれません。家族で考える最初の参考書としてこの本はいかがでしょうか。運用相談を銀行・証券会社に持ち込むことが如何に拙いことか、実感できると思います。