<よりぬき>rennyの備忘録

投信ブログ「rennyの備忘録」の<よりぬき>を試験的に。過去、沢山のアクセスを頂戴したエントリを気ままにPick UP!

資産運用の相談をするべき相手(その2)

先日、資産運用の相談をするべき相手というエントリを書いてから色々と調べてみました。Uさんのコメントがきっかけなのですが、日本に長期で資産形成を考えている個人投資家が相談できる、販売側から独立した「プロ」っているの?という疑問がわき起こってきたからです。また、米国の状況は?なんてことにも関心を持ちました。そこで検索をかけてみると面白い資料が出てきました。 野村総研がなかなか良い調査レポートを定期的に出しています。 変貌したアメリカのリテール証券市場(上) −退職期に入るベビーブーマーと金融機関の対応− 変貌したアメリカのリテール証券市場(下) −銀行・証券市場をめぐる諸規制の変容− など他にも米国のリテール証券市場の現状分析の調査レポートを出しています。 また他の米国の資料を探っていくと、個人投資家が支持を寄せる金融商品の販売会社に必要な「4つの要素」という米国での調査がありました。
「シンプルであること」「透明であること」「善意にあふれていること」
「信頼に足ること」の4つだそうです。
「善意にあふれていること」というのは抽象的なのですが、顧客の利益にかなうよう販売側が最大限の注意義務を果たす、ということでしょうか。個人的には、利害関係者を極力減らす、つまり販売会社は顧客自身がオーナー、あるいはPrivate Companyである方がこの要素を実現しやすいということになる、と理解しました。
このような販売会社なら資産運用の相談相手として適切かもしれません。

さて、日本ですが販売会社から独立したプロのアドバイザーとして
IFA (Independent Financial Advisor)
FP (Financial Planner)
投資顧問
あたりが考えられるように思います。
プロとしての相談の手数料がどのルートで入ってくるか、にも因るのでしょうが、顧客が何か商品を購入した結果バックマージンがアドバイザーに支払われる場合、独立性が薄まってしまうことは否めないと思います。特に、証券仲介業のケースでは、アドバイザーが複数の証券会社と契約することは難しいようですので限界があるように思います。

一方で、顧客から直接助言料を受け取る投資顧問ですが、この業者を検索してみるとその多くが競馬で言う「予想屋」に近いサービスを提供しているのが現状のようです。長期での資産形成や老後資金の資産運用のアドバイザーとしてプロの助言をしてくれそうな業者がなかなか見つかりません。こうしたニーズに対応できるプロのアドバイザーが切磋琢磨するような状況になる日が来るのでしょうか。ボク自身、こうしたアドバイスにはしっかり対価を払うべき、という考えです。「相談無料!」というには、何事につけ、裏があると考えるべきだと思います。

今後もこの問題については、適宜エントリを書いてみたいと思います。