<よりぬき>rennyの備忘録

投信ブログ「rennyの備忘録」の<よりぬき>を試験的に。過去、沢山のアクセスを頂戴したエントリを気ままにPick UP!

「インデックスファンドの時代」への胎動(その1)

前回のエントリのコメントで新幹線さんが次のような指摘をしてくださいました。 インデックス投資が普及しなかった要因として、日本では(特に外国株・外国債・日本債の)インデックスファンドが、指で数えるほどしか無いと言う事が上げられるのではないでしょうか。 インデックス投資個人投資家に普及してこなかった理由については、過去何度かのエントリで考えてきました。 日本に「インデックスファンドの時代」は来るのでしょうか。 インデックスファンドについてのエントリ急増中? 再度考えてみたいと思います。 日経225、TOPIX連動のインデックスファンドこそそれなりの数が存在していますが、外国株式・外国債券のインデックスファンドは新幹線さんのご指摘のようにめちゃくちゃ貧弱です。米国の代表的な株価インデックスであるS&P500に連動する投信はなかなか見当たりません。
日興アセットマネジメントが インデックスファンドUSAというファンドを提供していたようですが先月信託期限が終了したようです。
なぜ、こんなにも貧弱なのでしょうか。個人投資家の間でインデックスファンドの需要が少ないからでしょうか。
投信の売上ランキングを見てみましょう。
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これを見ると、外国株式、外国債券のインデックスファンドがランクインしていることが分かります。
この2つの販売データだけで断言することはできないものの、インデックスファンドの需要はキチンと存在しているようです。にもかかわらず、貧弱な品揃え。あれだけ商魂たくましい(らしい;ボクは対面型には口座を持っていません)証券会社の方々が何故手をこまねいているのでしょうか?
この問いに対するボクの推測は、手をこまねいているわけではなく意図的に商品を提供していない、ということです。販売サイドにしてみれば、自分たちの手取りの良い個別銘柄や信託報酬が高めに設定可能なアクティブ投信に誘導したいのが本音でしょうから、顧客側には「インデックス投資」という言葉すらできれば知られたくない、と考えていることでしょう。加えて個別銘柄、アクティブ投信は頻繁な売買につなげやすく、販売側には実に美味しい商売なんだと思います。
したがって、既存のサプライヤー個人投資家のニーズを捉えて新商品を提供することは、インデックスファンドに限っては期待薄と考えるべきと考えています。米国においてインデックスファンドを旗印に現れたバンガードのように、新たなプレーヤーが期待されます。

(続く)