<よりぬき>rennyの備忘録

投信ブログ「rennyの備忘録」の<よりぬき>を試験的に。過去、沢山のアクセスを頂戴したエントリを気ままにPick UP!

「インデックスファンドの時代」への胎動(その2)

前回のエントリで、日本にバンガードのようなインデックス投資の伝道者が未だ現れていないことを指摘しました。日本にバンガードのような存在が現れなかったことの影響として、幅広いインデックス投資の商品そのものがあまり無かったことも重要ですが、それと同じくらい重要なことがあると思います。それは、インデックス投資の効用を裏付けるような説明がほとんど誰からもなされなかったことです。長期での資産形成に関心ある人くらいしか、「ウォール街のランダム・ウォーカー―株式投資の不滅の真理」や「敗者のゲーム(新版) なぜ資産運用に勝てないのか」という好著が広まりませんでした。実態はよく知りませんが、バンガードがインデックス投資を伝導するにあたり、これらの書物を利用したのではないか、と想像されます。日本にはバンガードが無かったばかりに、これらの情報の普及がかなり限定的になっていたのではないか、と想像されます。 サルがダーツを投げてのエピソードを知る人はごくごく一部の人に限られていたわけです。 しかし、です。 事情は変わりつつあるのではないでしょうか。水瀬さんのブログをはじめとしてインデックス投資+Buy&Holdという手法が広がりつつあるように感じます。バンガードが日本に無かった(というか日本での普及の意欲に欠ける)ばかりに普及しなかった、証券会社が個人投資家には知られたくなかったインデックス投資という考え方が徐々に広がりつつあるものと思います。
こうしたエントリを頻繁に書いている理由の一つは、過去のエントリで紹介した海外ETFの日本の証券市場への上場に関して少なからぬ懸念を持っているからです。海外のETFが比較的自由に上場できるようになったら、バカ高な信託報酬を設定しているBRICs投信などへの影響はかなり甚大です。そんなこともあって、投信会社とその親会社である証券会社・銀行は、海外ETFの上場を阻止しようと躍起になることは目に見えています。それゆえに、インデックス投資の効用をできるだけ広げたい、と思うのです。

さて、さんざん酷評した投信SCですが、インデックス投資向けにテーマを設定したようです。
http://www.toshin-sc.com/fund/search/theme/17

これも胎動の一つだと評価しています。
インデックス投資のさらなる普及を目指して今後も繰り返し繰り返し同様のエントリを書き続けたいと思います。